


訪問看護ステーション月道
管理者 / 精神科認定看護師 斎藤孝則
障がいの特性を強みにした
あなたらしい生活を
当ステーションは、精神障がいのある方への支援はもとより
発達障がいのある方への訪問看護にも力を入れています。
発達障がい特性は、一人ひとり違いますし、その人が生活している
環境も当然違います。
『その方が持つ特性』を強みにかえれるように
一緒に工夫を生み出し
住み慣れた地域や家庭環境、職場環境などで
ご本人様やご家族様がその人らしく生活をおくれるように
支援を行っています。
ADHDの特徴
注意力や集中力が欠如し、衝動的で落ちつきがないなどの特徴的な症状を持つ注意欠如・多動性障害をADHDと言います。かつては子供に特有のものとされていましたが、最近では大人にもADHDがあることが知られてきました。

子どもの特徴
個性の度合いが極端で「こうじゃなきゃダメ!」とこだわりが強く出過ぎることがあり、折り合いがつかず周りの子とのトラブルが多かったり、読み書きや計算が極端に苦手で毎日の勉強についていけないことから、学校に行きたくないと言い出すこともあります。
● 迷子になりやすい
● 注意が散漫になりやすい
● 指示されたことと関係ない行動をしてしまう
● 忘れ物や失くし物が多い
● ケアレスミスが目立つ
● 約束を忘れて守れない
● 複数のタスクを同時にこなせず、物事を順序立て
て進められない
● 興味を引かれるものを見つけると急に走り出す
● 高い場所に登りたがる
● 友達とけんかやトラブルが多い
● 授業中などでじっとしていられずに席を立つ
● 物を乱暴に扱い、壊してしまうことが多い
● 授業中に手を挙げずに答えてしまう
大人の特徴
学習面で問題の無い場合でも、人と人とのコミュニケーションや行動面での問題があり、社会に出た時に適応できず、人間関係、生活面、行動面、金銭面などをコントロールできず、困難を感じることが多くあります。
子どもの特徴に加え
● 忘れ物や失くし物が頻繁にある
● 不注意によるミスが多い
● 約束を忘れて守れないことがある
● 複数のタスクを同時に進められず、物事を計画
的に行えない
● 貧乏ゆすりなど、落ち着きがない行動
● 言ってはいけないことをつい口にしてしまう
● 衝動的に決断や行動をしてしまう
訪問看護の内容
① ご本人様の特性を理解し、『本人が持つ強み』や『長所』を発揮できる日常生活が送れることを
目指したケアを行います
ADHDには大きく3つの特性があります
忘れっぽく集中できない(不注意)
• 注意の持続ができない
• うわの空でぼんやりしてしまう
• 一つずつのプログラムがきちんと終わら ない
• 忘れ物、なくし物が多い
じっとしていられない(多動性)
• 授業中でも立ち歩く
• 手足をそわそわ動かす
• しゃべり続けてしまう
考える前に行動してしまう(衝動性)
• 相手の応答を待たずにしゃべる
• 順番を待つ、我慢することが苦手
• 思ったらすぐ行動に移してしまう
関わりの工夫
○注意力への配慮
• 刺激を少なくする
• 用意するものは親御さんも一緒に確認を
• スモールステップで
○多動性への配慮
• 動いてOKの時間を設ける
• 体を動かせる役割を設定する
○衝動性への配慮
• おおらかな気持ちであせらずに
• 思い出し、気づかせる言葉がけを
• 待つことの大切さを教える
○不安定な情緒面への配慮
• 注意するときは1対1で
• 成功体験を増やす
現在抱えられている「生きづらさ」や「育てづらさ」に対しての対処法を一緒に考えたり、ケアの提案をおこないます
② 家族へのレスパイトケアとしての訪問看護
レスパイトケアとは、高齢者や障害児の介護をしている家族の休憩を目的とするものです。
日常的に継続するケアや生活支援は非常に精神的な負担になります。
障がいを抱える家族とお話しする機会がありますが、ご家族の大変さは想像を超えるもので、
そのうちご家族も受診されカウンセリングや投薬を受けるケースも少なくありません。
ご家族が心おだやかに、また生活に余裕が生まれるためにも、レスパイトの提案を行っております。

こころの健康問題を家族だけで抱え込まず、相談することが大切です
③ 訪問看護のサービス内容
精神科訪問看護では、「健康状態の観察」「病状悪化の防止・回復」「社会復帰の支援」など、症状の改善に向けてさまざまなサポートをおこなっています。
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健康管理・症状のコントロールや治療の相談
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日常生活の相談・援助
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対人面の相談
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気分転換の援助
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服薬管理状況確認、援助
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家族の悩みや不安の解消
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社会資源の活用援助
かかりつけ医(主治医)の先生に
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【自閉症スペクトラム障がい】や【ADHD】、【学習障害】等の診断を受ける
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訪問看護が必要だと認めていただき、指示書が書いてもらえる
(精神科を標榜する病院で、精神科医に指示書を発行してもらうこととなります。)
以上の2点が前提になります。
精神科訪問看護では、一定以下の所得の場合「自立支援医療(精神通院医療)」の助成が受けられます。
医療保険の対象になり週3回までご利用できます。
